学年末テスト(中学)の勉強法|中1・中2が範囲表の前に決める「戻る単元」と「戻らない単元」

学年末テスト(中学)の勉強法|中1・中2が範囲表の前に決める「戻る単元」と「戻らない単元」 勉強法

執筆・監修:佐伯 悠介先生(学習コーチ/指導歴8年/中学生の学習計画・定期テスト対策)
勉強の前に「机に向かえる仕組み」から。つまずいた子の伴走が専門。

「学年末テストは、いつもより範囲が広いらしい」。そう聞いて、何から手をつければいいのか分からなくなった中1・中2のあなたに向けて書いています。

先に答えを書きます。学年末テストは、その学年の最後の定期テストです。日にちも範囲も学校ごとに違うので、まず自分の学校の予定と範囲の出し方を確かめます。そして、範囲表を待たずにできることが1つあります。1年分の単元を「戻る単元」と「戻らない単元」に分けることです。

全部をやり直そうとすると、時間が足りなくなります。どこで線を引くかは、手元にある「あるもの」を見れば決められます。それが何かは、記事の中ほどに書きました。

まず結論(一問一答)

Q. 学年末テストは、いつありますか?
A. 学年の終わりごろです。日にちは学校ごとに違います。 3学期制の学校は3学期、2学期制の学校は後期の、最後の定期テストがこれにあたります。文部科学省の調査(令和7年度・2025年度)では、公立の中学校などの77.7%が3学期制、22.2%が2学期制でした。自分の学校の日にちは、年間行事予定表で確かめます。

Q. 範囲は、どこからどこまでですか?
A. 学校と教科で違います。 その学年で習ったこと全部の学校もあれば、前のテストのあとに習ったところが中心の学校もあります。「1年分が全部出る」と決めつけずに、範囲表か先生で確かめます。

Q. 何から始めればいいですか?
A. 1年分の単元を「戻る単元」と「戻らない単元」に分けるところからです。 範囲表が出る前でもできます。やり方は本文に4つの手順で書きました。

Q. 中間テスト・期末テストと、どちらが大事ですか?
A. 比べる必要はありません。 どのテストも、成績を付ける材料の1つです。学年末テストで変わるのは、準備のしかたです。範囲がふだんより広くなる学校があるからです。

Q. 学年末テストの平均点は、何点くらいですか?
A. 学校ごとに違います。 問題も配点も、学校の先生が作るからです。この記事では点数の目安を書きません。理由は、保護者向けの記事「中学生のテスト平均点が学校ごとに違う理由」にまとめています。

学年末テストは、ほかの定期テストと何が違うか——範囲の3つの型と確かめ方

違いは3つあります。

1. 範囲がふだんより広くなる学校がある。 前のテストまでに習った範囲がどこまで入るかで、3つの型に分けられます。

型 前のテストまでに習った範囲
A 全部入る(その学年の1年分)
B 一部入る(前のテストのあとが中心で、前の範囲からも出る)
C 入らない(前のテストのあとだけ)

学年末テストの範囲の出し方を3つの型に分けた図。型Aは前のテストまでに習った範囲が全部入る(その学年の1年分)、型Bは一部入る(前のテストのあとが中心で、前の範囲からも出る)、型Cは入らない(前のテストのあとだけ)。どの型でも前のテストのあとに習った単元は範囲に入ること、教科によって型が違うこともあること、自分の学校の型は範囲表か教科の先生で確かめることを示し、教科ごとに自分の学校の型を書きこむ欄を付けた図。学期の分け方は学校で違い、範囲は学校が決めることを注記

教科によって型が違うこともあります。自分の学校の型は、範囲表で分かります。出る前なら、教科の先生に「学年末テストは、前の範囲も入りますか」と聞いてみてください。この通りに言う必要はありません。

2. 実技4教科の筆記テストがある学校がある。 音楽・美術・保健体育・技術家庭です。あるかどうかは、範囲表と年間行事予定表で確かめます。

3. 3学期制の学校では、3学期がほかの学期より短く、定期テストが学年末の1回だけ、ということがある。 その場合、同じ学期の中に次のテストはありません。

なお、学年の評定は、その学年の各教科の学習の状況をまとめて評価するものとされています(文部科学省が示す、指導要録の記入のしかた)。決め方は学校が定めます。「学年末テストの点で評定が決まる」と言い切ることはできません。

範囲表が出る前にやること——1年分の単元を仕分ける

リードで「あるもの」と書いたのは、この1年の定期テストの答案です。答案には、どの単元の、どの問題を落としたかが残っています。

単元を仕分ける4つの手順

  1. 答案を集める。 この1年の定期テストの答案を、教科ごとに並べます。
  2. 単元ごとに、基本問題を見る。 基本問題とは、教科書の例題と同じ形の問題や、ワークの各単元の最初にある問題のことです。
  3. 「戻る」「戻らない」に分ける。 下の表で分けて、単元の名前を紙に書き出します。
  4. 取りかかる順番を付ける。 先にやるのは、前のテストのあとに習った単元です。その次が「戻る単元」で、数学と英語の、いまの授業で使う単元から始めます。
答案の様子 仕分け すること
基本問題を1問でも落としている 戻る 教科書の例題とワークの基本問題を解き直す
基本問題は全部取れている(落としたのは応用だけ、を含む) 戻らない 時間が余ったら、落とした問題だけ見る
答案が無い・基本問題が出ていない・思い出せない まだ決めない ワークの基本問題を3問解いて、上のどちらかに入れる

1年分の単元を「戻る単元」と「戻らない単元」に仕分けるシートの図。手順は、答案を集める、単元ごとに基本問題を見る、「戻る」「戻らない」に分ける、取りかかる順番を付けるの4つ。基本問題を1問でも落としている単元は「戻る」(教科書の例題とワークの基本問題を解き直す)、全部取れている単元(落としたのは応用だけ、を含む)は「戻らない」(時間が余ったら落とした問題だけ見る)、答案が無い・基本問題が出ていない・思い出せない単元は「まだ決めない」として、ワークの基本問題を3問解いてどちらかに入れる。取りかかる順番は、前のテストのあとに習った単元、戻る単元(数学と英語の、いまの授業で使う単元から)、戻らない単元は時間が余ったら。教科ごとに戻る単元と戻らない単元を書きこむ欄があり、範囲表が出たら範囲に入らなかった単元を「戻らない」に移すこと、数学と英語で土台になっている単元は残すことを注記した図

たとえば中2の数学で、連立方程式は計算の基本問題を落としていて、式の計算は最後の応用問題だけを落としていたとします。この場合、連立方程式は「戻る」、式の計算は「戻らない」です。

前のテストのあとに習った単元は、仕分けの対象ではありません。A・B・Cのどの型でも範囲に入るので、授業とワークを先に進めます。戻る単元に時間を使いすぎて、新しい単元が手つかずになる。これが、範囲の広いテストでいちばん避けたい失敗です。

範囲表が出たら、範囲に入らなかった単元を「戻らない」に移します。ただし数学と英語で、いまの単元の土台になっている単元は残します。型Cの学校なら、戻るのはその単元だけで足ります。範囲表に「ここから出す」と書かれたプリントは、先に終わらせます。

教科ごとの戻り方——積み上げの教科、覚え直しの教科、実技4教科

教科 戻り方 始める時期
積み上げの教科(数学・英語) 前の単元が分からないと、いまの単元が解けない。「戻る単元」を先に 範囲表が出る前から
覚え直しの教科(理科・社会、国語の漢字・語句・文法) 単元ごとに覚え直せる。範囲に入った「戻る単元」から覚え直す 範囲表が出てから(型Aと分かっていれば、出る前から)
実技4教科 筆記テストがあれば、授業のプリントとワークで覚える。提出物と作品の期限を確かめる 範囲表が出た日に、期限を書き出す

理科のうち計算のある単元は、積み上げの教科と同じ扱いにします。国語の読解は、範囲表に入った文章を読み直します。

実技4教科は、後回しにすると5教科の勉強に押されて、手つかずのまま前日になります。評定は、実技4教科にも付きます。提出物は、出さなければ何も残りません。期限だけは、遅くとも範囲表が出たその日に書き出してください。

4週間の組み方は、ふだんの定期テストと同じ

週ごとの役割の分け方は、保護者向けの記事「2学期の中間・期末テストの1ヶ月前からの勉強計画(4週間の計画表つき)」にあります。学年末で足すのは、最初の週に単元の仕分けを入れることだけです。

学年末の成績は、高校入試にどう関わるか

中1・中2の成績が高校入試に使われるかどうかは、都道府県で違います。自分の県の調べ方は「どの学年の評定が、どの重みで入るかは県で違う(内申点の計算方法)」に、評定の上げ方は「内申点を上げる方法」にあります。どちらも保護者向けの記事なので、おうちの人と一緒に読んでください。入試に使われない学年でも、数学と英語は次の学年の土台になります。

「戻る単元」が多くて、1人では回りきれないと思ったら
書き出した「戻る単元」の紙を、おうちの人に見せてみてください。そのうえで、定期テスト対策の中身を一緒に見てみてください。
▶ 学校の授業に合わせて5科目を対策する、家庭教師の定期テスト対策

よくある質問(FAQ)

中3の学年末テストは、高校入試に関係ありますか?

県で違います。どの時点までの成績が入試に使われるかは、都道府県ごとに決められているからです。自分の場合は、担任の先生に、学年末テストの結果が調査書に入るかを聞くのが確実です。

学年末テストの点が悪いと、進級できませんか?

学年末テスト1回の点だけで決まる、という決まりにはなっていません。各学年の課程の修了は「平素の成績を評価して」定める、とされています(学校教育法施行規則 第57条。中学校には第79条で準用)。心配なときは、担任の先生に確かめてください。

そのほかの疑問は、よくある質問もあわせてご覧ください。

まとめ|学年末テストは、範囲を確かめて、戻る単元を先に決める

  • 日にちと範囲は学校ごと。 年間行事予定表と範囲表で確かめます
  • 範囲の出し方は3つの型。 前の範囲が全部入る・一部入る・入らない
  • 範囲表の前に、単元を仕分ける。 答案の基本問題を見て、「戻る」「戻らない」に分けます
  • 先にやるのは、前のテストのあとに習った単元。 戻る単元は、その次です
  • 実技4教科と提出物は、期限を先に書き出す

今日やることは、いまの自分の場所で決めてください。範囲表がまだ出ていない人は、この1年の答案を教科ごとに集めます。範囲表がもう出た人は、前の範囲から入った単元と、数学と英語の土台の単元だけで仕分けをします。テストまで1週間の人は、仕分けは数学と英語だけにして、提出物と、範囲表に書かれたプリントを先に終わらせます。

保護者の方へ——点数より先に、範囲表と「戻る単元」を一緒に見る

ここからは、保護者の方に向けて書きます。

この記事でお子さんに勧めたのは、学年末テストの日にちと範囲を自分で確かめること、そして1年分の単元を「戻る単元」と「戻らない単元」に分けて、紙に書き出すことです。

していただきたいことは、1つです。お子さんが書き出した紙と範囲表を、一緒に見てください。聞くのは「何点取れそう?」ではなく、「戻る単元は、どれにした?」です。この通りに言う必要はありません。

控えていただきたいことも1つあります。「1年分、全部やり直しなさい」と言うことです。全部に手を出すと、前のテストのあとに習った単元が手つかずになります。

学年末テストのあとには、その学年の成績がまとまります。評定が何をもとに、どう決まるかは、「中学の通知表の見方(評定はどう決まるのか)」で説明しています。

学年末テストに向けた学習を、無料体験で相談してみませんか

全国家庭教師協会の中学生コースでは、学校の授業に合わせて5科目を対策する定期テスト対策を、1対1の完全個別指導で行っています。まずは無料体験で、お子さんのいまの学習状況をご相談ください。入力は30秒、費用はかかりません。

話を聞いてみようと思われたときに

相談だけのご利用も歓迎です。

【全国家庭教師協会の実績】 入会後の成績アップ率 96.1%/お客様満足度 97.3%/志望校合格率 97.6%(2025年度・自社調べ)。※学習効果には個人差があり、結果を保証するものではありません。

あわせて読みたい

関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました